中国、ロシアの関係改善と韓国の関係悪化。

お久しぶりです。
しばらくお休みしてましたが、
もうすぐ今年も終わるので、まとめに入っていこうと思います。
更新をサボってる間にもいくつも重要な出来事が起こりました。

10月25日に安倍総理による7年ぶりとなる中国公式訪問が行われました。
中国は長らく反日教育を行い国民の反日感情を煽ってきましたが、
公式訪問に合わせ、この年になって終了したODAを中心に
日本の中国に対する長年の経済貢献を称える特番を放送するなど
国民の対日感情を緩和させ、
4年前の初の安倍総理と習近平主席の会談の際には
国旗を掲揚しないという差別対応で冷遇しましたが、
今回はなんと天安門広場に五星紅旗と共に日章旗がどうどうと翻りました。

Flag of Japan Flag of the People's Republic of China

今年は日中平和友好条約発効40周年という節目の年であり、
これに関連した行事も各地で行われ安倍総理は厚遇を受けました。

(出典:首相官邸)

中国の熱烈歓迎の背景には深刻化する米中貿易摩擦があります。
中国は世界第三位の経済大国である日本を一帯一路に参加させて、
アメリカ陣営から中国陣営に取り込みたいのです。
日本にとっても自由貿易で中国で協力することは
アメリカの保護貿易に対するけん制になります。
26日には日中首脳会談が行われ、
日中はアメリカを念頭に自由貿易の重要性を確認し、
安倍総理は来年の習近平国家主席の訪日を改めて呼びかけました。
安倍総理が首相の座に返り咲いてから
中国との様々な政治紛争に対して一つも妥協していません。
今回も中国の一方的な事情で関係改善を求めてきたのです。
かつての短いスパンで政権が交代していれば
このような時局を生み出すこともできなかったでしょう。
やはり在任期間が長いと長期的な戦略を練りやすく、
外交的に有益であるという事が分かります。

経済的には友好的なメッセージを出しましたが
中国は海洋進出の野望を捨てたわけではなく
この間にも尖閣諸島周辺における領海侵犯を繰り返しています。
安倍総理は「競争から協調」をテーマに終始和やかな表情でしたが、
ただ中国の思惑通りに乗せられている訳ではありません。
中国訪問を終えて間もない28日に
来日したインドのモディ首相を自身の別荘に招くなど厚遇して
29日、首相官邸で日印首脳会談を行い
自由で開かれたインド太平洋戦略の推進、
高速鉄道に関する経済協力や
外務・防衛当局間の定例協議(2プラス2)を
次官級から閣僚級に格上げするなど安全保障協力を確認しています。

(出典:首相官邸)

中国が南シナ海の人工島のミサイル配備を進め三隻目の空母も建造する中、
日本は護衛艦いずも空母化を検討し、
艦載機として短い甲板でも運用できる垂直離着陸機能を付与された
米ステルス戦闘機F-35Bを100機追加購入する方針で
島嶼防衛力を強化するとともに貿易面でアメリカに恩を売ることも忘れてません。

STOVL機のF-35B

11月は12日からシンガポールでASEAN会合が行われ
14日、出席したロシア、プーチン大統領と日露首脳会談が行われました。
ここでは1956年共同宣言を基礎として、
平和条約交渉を加速させる事で合意に至りました。

(出典:首相官邸)

1956年共同宣言には
平和条約締結後に歯舞、色丹を日本に引き渡すことが宣言されています。
つまり日本が従来の北方四島一括返還という方針を撤回した事になります。
「択捉、国後を捨てた」と一部から批判が出ていますが、
択捉、国後の主権を放棄した訳ではありません。
色丹、歯舞と違い択捉、国後には既に大勢のロシア人が入居しており、
四島一括となると短期での返還は不可能でしょう。
アメリカ占領地でも一括ではなく、
小笠原や奄美が沖縄に先行して返還されたのです。
こうした非現実的な主張は交渉の足かせにしかなりません。
そもそも領土交渉は二島先行返還からスタートしており、
冷戦中に沖縄を人質に取ったアメリカの意向によって
日本が一方的に四島一括返還に切り替えたのです。
ロシアは従来から米軍基地が北方領土に置かれる事を最も警戒しているので
日本が四島一括返還の方針を捨てた事は
ロシアにとって明確なアメリカ離れに映るでしょう。

これまで公表されている交渉状況を見ると
日本が一方的に譲歩するばかりで
ロシアからは何も引き出せていないようにも感じますが、
そもそも圧倒的にロシアが優位な状況の中での交渉なので
日本が時勢を見極めてじっと我慢するほかないのです。

年明けすぐにも安倍総理のロシア訪問が行われる予定で、
北方領土問題解決、
平和条約締結に向けてさらに勢いをつけていきたいところですが、
26日にロシアがウクライナ海軍艦を拿捕
欧米中心に再び国際的な非難が高まっています。
また近年ロシアは日本列島や
太平洋周辺で爆撃機の長距離飛行を活発化させています。
冷戦期に繰り返された「東京急行」と呼ばれる航路に加えて、
9月にはTU142哨戒機2機が
日本列島を一周するなど不穏な動きを見せています。
こうした中でどのように交渉を進めていくのか日本外交が試されています。

このように今年は中国やロシアという仮想敵国との関係改善が進む一方で
名目上の友好国である韓国との関係が急激に悪化しています。
発端は韓国政府が日韓慰安婦合意で作られた慰安婦財団を解散する一方で
韓国裁判所が徴用工の日本企業に対する個人賠償を認めた事です。
これは戦後の日韓関係の土台を根底から覆すあり得ない判断です。
3年前、2015年の軍艦島の世界遺産登録問題から予見した通り
いよいよ韓国は慰安婦に続いて徴用工で金をむしり取ろうとしはじめました。

韓国の文在寅政権発足当初から
慰安婦合意の見直し発言、議員の竹島上陸、観艦式の旭日旗問題など
常軌を逸する様々な対日攻勢を強めてきました。
民間レベルでも防弾少年団(BTS)原爆Tシャツ問題が発生し、
日本の番組出演が無くなるなど韓流に陰りが見え始めています。
一方で南北会談を行うなど文在寅政権は北朝鮮との関係強化を進めてきました。

11月20日には日本の排他的経済水域(EEZ)内
日本海「大和堆」周辺で操業中の日本漁船に対し、
韓国海洋警察庁警備艦から操業中止と海域移動を求める異常事態が発生し、
つい先日、一か月後にあたる12月20日には同海域で韓国の駆逐艦が
自衛隊の哨戒機に火器管制用レーダーを照射するという事件が起こりました。

(出典:防衛省)

韓国側は北朝鮮の遭難漁船を捜すため、
一般的なレーダーよりも精密な火器管制用レーダーを使用したが、
その半径に日本の哨戒機が偶然入ってきたという下手な言い訳をしていますが、
上記の経緯を見るに明らかに意図的な行動である事が分かると思います。
これがいわいる業務上のミスだとしても正式に謝罪するのが筋ですが、
韓国は未だに謝罪せず、日本の過剰反応と反論する一方です。

南北会談後の5月上旬、東シナ海の公海上で
韓国船籍タンカーが
北朝鮮船籍タンカーに接近しているところを自衛隊が確認しており、
北朝鮮籍船に対する瀬取りに韓国籍の船が参加している疑惑があります。
駆逐艦は日本海で
この瀬取り行為を護衛していたのではないかという説が急浮上してきています。
説明を二転三転させて沈静化を進めたい韓国が非常に怪しく、
日本の哨戒機が近づいてきて
違法な瀬取り行為を国際社会に暴露されることを恐れて
レーダー照射で追い返したという説は妙な説得力があります。

韓国は名実ともに友好国ではなくなりました。
これは事実として受け止める必要があります。
このような非常識な言動を繰り返す韓国が今後、
どのような突発的行動をとるか分かりません。
韓国は北朝鮮と一緒であるという見方をしたほうが理解がしやすいです。
現に韓国は竹島を不法占拠している侵略国であり、
さらに日本海を東に日本のEEZ付近にまで接近しています。
今最も警戒すべきなのはロシアや中国でもなく韓国(北朝鮮)かもしれません。

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