日本のあけぼの

日本は記紀によるとBC660年2月11日(建国記念日)
イエス・キリストが生まれる660年前
初代天皇神武天皇が即位して誕生したとされ(弥生前期に当たる)、
神武天皇から今上陛下まで皇室が現在まで継続している世界最古の現存する国家である。
神話と歴史が繋がる唯一の国とも言われる。
しかし、それ故に原始日本の姿はその多くが謎のベールに包まれている。

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日本人はどこから来たのか?

我々「日本人」は一体どこから来たのだろう?
日本国は世界一長い歴史を持つ国家であり、
アイヌ人の存在を無視することはできないが極めて単一民族的(大和民族)であり、
移民にも消極的な民族国家である。
日本列島は海に囲まれた島国であり、海外と隔離した期間も長く独自の文化を育んできた。
この島にどこから人がやってきてどのようにして民族的アンデンティティーを確立したのか?
日本のあけぼのは日本史上最大のロマンである。

NintokuTomb
仁徳天皇陵(国土交通省)

例えば皇室の成り立ちについても重要な大和政権が成立したとされる
古墳時代には縄文系から弥生系への体格の変化や以前存在した刺青の習慣が無くなったり、
日本列島にいなかった馬が現れたり、巨大で不思議な形の前方後円墳が登場したが、
中国の史書に記述がなく、考古学的文字記録がないことから
謎の4世紀と言われている。

そして「歴史的大発見」があるはずの仁徳天皇陵などの巨大円方後円墳は
現在も宮内庁が厳重に管理し、大規模な学術調査を許していない。(菊タブー参照)
一方で神武即位以前の縄文文化は1992年からの三内丸山遺跡の発掘で
従来の原始時代的世界観から
世界4大文明に負けるとも劣らない高度な文明があった事が分かりつつある。

考古学でなく歴史学的には本居宣長古事記や日本書紀の古典の解読から始まり
国学が進められ「古神道」と呼ばれる形で様々な説が立てられた。
大和政権以前の大国、邪馬台国の北九州説と畿内説など
学会で決着がついてないものも依然多いが、
記紀による九州の高千穂に天孫降臨した記述を見れば北九州でしかありえないだろう。
戦前の皇国史観への過剰な拒絶反応のため、戦後はあまりに記紀が軽んじられている。

日本人の遺伝子

Y染色体のDNA塩基配列の国際的分類法(YCC2002)によると
AからRまでの18種が存在し、
日本人はC,D,Oから成り立っており周辺の中国人や朝鮮人より、
チベットや中東とY染色体が近い
ため日猶同祖論の論拠として取り上げられることが多い。

北方系

最初に日本列島に到達したのはシベリアの狩猟民であるC3系統(北方系)である。
バイカル湖周辺からアムール川流域およびサハリンを経由して、
最終氷期の海面低下により地続きとなっていた北海道に達した。
また一部は沿海州を南下し、朝鮮半島を経由して北部九州に達した。
細石刃石器を用い、ナウマンゾウを狩っていたと考えられる。
バイカル湖にはマリタ遺跡が残されており
「マンモスハンター」と呼ばれた彼らの子孫とされるブリヤード人
ロシアやモンゴル、中国におり、 ブリヤード人は日本の旧石器人の祖先と考えられる。
中央アジアの国キルギスでは
「肉が好きな者はキルギス人となり、魚を好きな者は東に渡って日本人となった。」
という伝説がある。
バイカル湖湖畔は人類文明の一原点であり、アルタイ諸民族の発祥地とされる。

縄文人(南方系)

その後、一万数千年前に、大陸からD2系統が入ってきた。
これが縄文人である。
D2は日本だけで見られる系統であり、
アイヌ人88%、沖縄人56%、本土日本人42~56%で、朝鮮半島では0%である。
近縁のD1,D3がチベットで見られる。(約30~50%)
D系統は華北で東西に分かれ、東がD2、西がD1,D3になったと考えられる。
同じ頃、経路は不明であるがインドに起源を持つC1系統が南方から入ってきた。
貝文土器を用い、縄文人とは異なる文化を南九州に築いた。
確かに日本人は朝鮮人よりチベット人と顔が良く似てる
縄文系の特徴は目鼻がくっきりして二重瞼や毛深いことが挙げられるが
アイヌ人や沖縄、九州に多い特徴である。

弥生人

最後に現れたのがO2b系統であり弥生人である。
O2系統は長江文明の担い手だと考えられている。
移動を開始したのは 2800年前である。
長江文明の衰退に伴い、O2aおよび一部のO2bは南下し、百越と呼ばれた。
残りのO2bは北上し、山東省、朝鮮半島、日本列島に達した。
長江文明の稲作を持ち込んだと考えられる。
弥生系の特徴は一重瞼で体毛が薄く朝鮮人などの新モンゴロイドと共通している部分が多い。
日本人の大半はこの弥生系の影響を受けていると思われる。
一方で中国大陸ではO3系統が中心だった。
黄河中上流を起源とし、漢民族に典型的に見られる他、周辺の諸民族にも広く見られる。
歴史的にO3は一貫して拡大しており、大陸ではD系統およびO2系統が駆逐されたと考えられる。

日本人の特殊性

Alu配列と呼ばれる約300個の特定の塩基配列(YAP+因子)を持つのは
DグループとEグループのみであり、 DグループとEグループは近縁グループである。

上記のようにDグループが相当な頻度で存在するのは日本とチベットのみである。
一方、Eグループが相当な頻度で存在するのは
アフリカと地中海沿いの中東からイタリア南端にかけてのみである。
つまりY染色体にAlu配列(YAP+因子)を持つ者が相当頻度で存在する地域は、
アフリカと地中海沿いの中東からイタリア南端にかけてとチベットと日本のみであり、
日本人のY染色体の30~40%について地理的に近いはずの漢民族や朝鮮人とは遠く、
チベットやアフリカや中東とは近い
のである。

なお、エチオピアのユダヤ人とされる集団でのEグループの存在率は約50%とされている。
また、AからRまでのグループについて、
アフリカ系のAB以外を大きく分けると
Cグループ、DEグループ、FRグループ(FからRにかけてのグループ)に分けられるが、
日本人ではC,D,O(OはFRグループに属する)から成り立っており、
Cグループ、DEグループ、FRグループの
非アフリカ系3大グループすべてを含む地域世界中で日本しかないとされている。

つまり日本列島は、D2やO2bなど大陸での敗者が、絶滅せずに混じり合って存在しており、
その他にもC1,O1,O3など多様な遺伝子集団を吸収していったと考えられるのである。
この事から日本人はいろんな人種が混ざり合って共存していった結果と言える。
一方ミトコンドリアのハプログループに注目すると、
日本には世界で日本人にしか見られないM7aというグループがある。
これは台湾付近で発生したと考えられ、
沖縄・アイヌに多く本州で少ないという特徴的な分布をしている。

また、母から娘に伝わっていくミトコンドリアDNAの塩基配列のグループ構成については、
日本人は朝鮮半島や中国東北部のものと構成が似ているとされる。
父系のY遺伝子が特殊で、母系のミトコンドリア遺伝子がアジア特有ということは、
Dグループを祖先とする比較的少数の人が社会の上に立ち
多数のOグループの人を支配していた
事になる。

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