衆院選2026。

2月8日投開票の衆議院選挙の結果、
自民党結党以来最大議席を確保する圧勝
一方で選挙前に突如として
立憲民主党公明党が合流してできた新党
中道改革連合は、有権者の支持を集められず大敗しました。

8 February 2026 Japanese General election results.
第51回衆議院議員総選挙の結果
(出典:YakutskSS
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選挙結果

Sanae Takaichi, Prime Minister of Japan.
高市早苗総理大臣
(出典:外務省

自民党は高市総理が目標に掲げた与党で過半数を大幅に超えて、
自民党単独で衆院の2/3の議席を保有する一方的な結果となりました。
安定多数、絶対安定多数を越えて圧倒的多数と呼ばれる議席数であり、
参議院では依然として少数与党ではありますが、
「衆議院の優越」により、参院で否決された法案の再可決も可能となり、
安定的な政権運営が可能となります。

高市政権樹立の立役者であり、与党としての初めての選挙に挑みつつも、
自民と選挙協力をしなかった維新と、
「対決よりも解決」として与党に是々非々で挑み
昨年末に三党合意の103万の壁の撤廃から
178万までの年収引き上げを実現した国民民主
共に苦戦しつつも公示前議席を維持、微増の上積みに成功しました。

中道改革連合は公示前勢力で自民党の198に迫る167議席、
国民民主や自民党の反高市派にも呼びかけ中道勢力を結集して、
一挙に政権交代を目指しましたが、100議席以上を失う49議席
目も当てられない惨事となりました。
立憲は公明党の組織票を当てにした結果、
大物議員が相次いで落選し、党滅亡の危機にまで追い込まれてしまいました。
時に立憲共産党と揶揄され、共産党と手を結んだかと思えば、
昨年は国民民主の玉木代表を担いで政権交代を呼びかけたりと
拙僧が無く、行動に信念が無いことが国民にバレている事に
なぜ気が付かないのでしょうか?
ここからの再起はかなり難しいと言わざるを得ません。

Centrist Reform Alliance Logo

中道の崩壊に引きずられる形で、
リベラル政党は軒並み議席を減らす結果となりました。
共産党は8議席から半分の4議席に、
前回躍進したれいわ新撰組は党首の山本太郎が不在の中、
8議席から一気に1議席まで減らし、(比例区自民のおこぼれ当選)
社民党はついに議席を失いました。

一方、保守政党も苦戦
前回、リベラル寄りだった石破自民時代に、
保守の受け皿となり議席を伸ばした参政党も今回ばかりは高市相手に分が悪く、
13議席増の15議席を獲得しましたが、当初の勢いを欠き、伸び悩みました。
保守党は高市人気の煽りをまともに受け、社民党と同様議席を失いました。
これら保守層の票は完全に自民党に戻った形です。

チームみらいの躍進

Team Mirai logo

今回の選挙で自民党以外で唯一躍進したと言われるのが、
安野貴博が率いるチームみらいです。
結党して1年、ほとんど政治の素人が参院での議席獲得に続き、
衆院で0から一気に11議席も獲得した事に
不気味さや違和感を感じ、陰謀論なども渦巻いているようですが、
AIやデジタルに強いチームみらいの選挙戦略は注目に値します。

若者の投票行動がオールドメディアによる情報操作に
左右されなくなっている事は明らかで
デジタルネイティブへの訴求力が高いという意味では
かつてのNHK党と似た面もあります。
NHK党はYouTubeを駆使したワンイシュー政策で議席を獲得し、
NHK問題を国内で大きく取り上げ、事実上のNHKスクランブル化を実現しつつ、
昨年、立花党首が逮捕され、所属の国会議員が不在となったことで、
国政政党としての役目を終えたと言えますが、
NHK党エモーショナルな炎上商法と
ルールの穴を狙った選挙ハックで短期的成果を目指したものだとすると
みらいイデオロギーを前面に出さず
テクノロジーを駆使して、中長期的な視野を持つのが特徴と言えます。

みらいはTikTokなどのSNS発信を行い、
他党が消費減税を訴える中、あえて減税を訴えず、
社会保険料の引き下げなど現役世代に寄り添った政策を発表し、
高市派か反高市かという対立構図からは抜け出し、
分断を煽らないスタイルで他党と差別化を図りました。
共産党や社民党、旧民主党系など「反対のための反対」を繰り返す
古いリベラルに見切りをつけ、
現実的な視点に立った新しいリベラル」として
リベラルの受け皿になった可能性もあります。
中道改革連合が理念と謳った「中道」のイメージに最も近いのが
チームみらいだったのかもしれません、

今後のネット選挙を考える上でも
チームみらいの動向は注視していく必要があります、
自維が掲げた議員定数削減
チームみらいはじめ新興政党を狙い撃ちするものではありますが、
この選挙結果を経て、どれほど進むか不明です。

解散のタイミング

Sanae Takaichi holds a press conference announcing a her intention to hold a snap general election
衆議院解散を発表する高市首相
(出典:内閣広報室

1月19日に高市総理が衆議院の解散を発表しました。
高市政権成立で自公から自維へと与党の枠組みが変わったことから
与党の政策転換や総理自身の信任を国民に問う事を大儀としましたが、
通常国会冒頭での解散は年度内の予算成立を蔑ろにし、
国民生活を犠牲にしたと野党から批判の声も聞かれました。

しかし、真冬でも真夏でも、どこで解散しようが、
野党は「大儀なき解散」とレッテルを張り批判してきたのが常です。
そもそも衆参で少数与党の状況なので、
自身の政策を前に進める上でも、
内閣支持率が高いうちに解散総選挙に打って出て
多くの議席を獲得したいと考えるのは当然です。

諸外国と比べて権限の小さい日本国内閣総理大臣にとって
解散権は自身の権力基盤を確立するための唯一かつ最大の武器です。
野党に選挙準備の隙を与えない
電撃的な解散は非常に戦略的だったと言えるでしょう。
選挙のために急造した中道改革連合ですが、
かつて敵対した立憲と公明が
一夜にして政策の一致をみることなどできません。
所属議員のみならず両政党の支持者を蔑ろにした談合政治そのものです。

国際情勢への対応

また、こうした国内政局だけでなく、
国際情勢に対応するという意味でも
このタイミングには意味があったと思われます。

特に昨年末の自公連立の解消という国内政治の不安定化
日中外交摩擦という外交問題密接にリンク
していました。
自民党総裁選の時から
右派の高市氏が当選すれば連立は難しいとプレッシャーを与え、
当選後には中国大使と面会の上、
連立協議では靖国参拝や外国人政策について高市総裁に注文を付け、
その後一方的な連立離脱を決めて、
高市総理大臣誕生を阻止しようと目論んだ公明党
連立解消に便乗して、野党連合による政権交代に乗り出し、
高市政権誕生後には誘導尋問で「高市発言」を引き出し、
日中外交摩擦を引き起こした張本人である立憲民主党
左派の石破政権時代で自民党が勢力を失う中、
彼ら野党が中国の冒険主義を助長し、
日本の立場を弱めている害悪であることは明白です。

この2党が選挙前に悪魔合体し、
新党「中道改革連合」が誕生した事で
国民の目からしても高市内閣か否かと言う選挙の争点は
分かりやすくなったと言えるでしょう。

ドンロー主義とトランプリスク

高市総理は訪日したトランプ大統領を厚遇し、
日米同盟をさらなる次元に引き上げるなど
就任以来、外交力で貧弱な国内基盤を支えてきました。
しかし、新年早々に起きた
アメリカによるベネズエラ攻撃
その不確実性が露呈する状況を生み出したことも事実です。

これまで日米は「法の支配」を支持し、
開かれたインド太平洋(FOIP)による国際連携で
中国による力による現状変更に対抗してきましたが、
アメリカ自身もロシアや中国と同格の存在になろうとしており、
トランプが西半球に釘付けになり、
ヨーロッパの同盟国との間で軋轢が生まれ、
インド太平洋において中国に歩み寄りを見せる姿勢は
日本の安全保障体制において新たな変数です。

同盟国としてのアメリカを信用し続ける事は
これまでも、これからも一定のリスクです。
ヨーロッパでは既にトランプリスクが表面化しており、
日本も独自で安全保障を考えていく必要があります。
防衛費増額や、憲法改正論議も避けては通れません。
この状況下で日本の政治空白を最小限に抑えつつ
しっかり腰を据えて政策実現を行っていくためには
年初のこのタイミングしかなかったのではないでしょうか?

まとめ

自民党圧勝の最大の功労者中国共産党とも言えます
一党独裁の中国と言えど、高市圧勝と言う選挙結果を受けて
強硬な態度を示してきた対日外交も立ち止まる必要が出てきました。
選挙後の12日におきた日本EZZ内での中国漁船拿捕での中国の反応など、
かつてないほど大人しいものとなっています。

高市政権は民主主義国家として国民の負託を得たわけですから
責任ある積極財政などの経済対策と同時に
このまま毅然とした外交姿勢を貫き、
安全保障体制の抜本的な改革にも取り組んでほしいと思います。
それが日本、ひいては東アジアの平和と安定に繋がります。

今後は、高市内閣の勢いが
憲法改正の国民投票まで届くかが注目されます。
唯一、衆議院の優越の例外憲法改正の発議です。
2年後の2028年に参議院選挙を控えますが、
参議院でも改憲勢力が2/3の議席に達すれば
護憲派の公明党の重しが外れた
今度こそ衆参両院で憲法改正の発議が現実になるかもしれません。

現在、平和の祭典とも言われる
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックが開幕し、
日本人選手のメダルラッシュに沸いていますが
ちょうど4年前2022年北京冬季オリンピックの閉幕後、
パラリンピック開幕前の2月24日に
ロシア軍のウクライナ侵攻が始まりました。

これが旧秩序の崩壊新帝国主義時代の混沌のスタートでした。
未だに戦争は終わっていません。
今回の選挙結果を見ても、あれから4年経って
日本人の安全保障に関する認識は一層シリアスになっていると感じます。

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