ユダヤと日本

ヨーロッパ中心の戦争であるにも関わらず「世界大戦」と呼ぶように
文明世界の主役は常にキリスト教圏、白人…
広義の意味では中近東諸国を含めた西洋世界であったと思う。
(ここでの白人は人種的な意味での白人、コーカソイドであり、インド・イラン アーリア人も含まれる。)
実際学校で習う「世界史」もその実態は「西洋史」であるといっていい。

白人至上主義を賛美するつもりはまったくないが、
歴史の事実として彼らはキリスト教、イスラム教、仏教などの世界宗教を作り、
先進技術を生み出し、現代の世界経済の基礎を築いた。
18~19世紀にそれはアフリカ、アジアに広がり、
西洋人は現地の資源を搾取し、原住民を奴隷にした。
このまま進めば、20世紀には白人がご主人様で東洋人が召使い、黒人が奴隷などとして
白人至上主義社会は完成に至るはずだった。
なぜなら西洋人は圧倒的に優れた製品、武器を作り、原住民と戦って勝った。
誰も西洋人に刃向うことができなくなった。それは西洋人に絶対的な優越感と自信を与えた。
この思想はアーリアン学説を生み、ナチズムのゲルマン至上主義に行きつくことになる。

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二つのJ

しかし、そんな世界の中で例外のふたつの「J」民族がいた。
それがユダヤ人(Jew)と日本人(Jap)である。
この二つの民族は20世紀を境に国際的な表舞台に現れた。

共に第二次世界大戦前には世界からもっとも厳しい差別を受けてきた民族であり、
(ナチズムや原爆投下などのホロコースト、強制収容・・・)
戦後、ユーラシア大陸の東西に分かれ、資源が少ない土地にありながら、
世界トップクラスの経済的地位を築いてきたという共通点がある。

一方で万世一系の天皇を頂く日本の曖昧な建国神話に対して
ユダヤは過去にれっきとした古代国家ヘブライ王国を持っていたし、
明治維新後、殖民地主義の嵐の中で独立を維持してきた日本国に対して、
ヘブライ王国は他国に侵略され亡国の歴史をたどることになった。
第二次世界大戦ではナチスと同盟を結び名誉アーリア人となった日本人に対して、
ユダヤ人は最下層の民族としてナチスのホロコーストの対象となり、
日本政府はユダヤ人を保護したもののユダヤ人の作った原子爆弾によって敗戦。
戦後GHQの間接統治によって初めて他国の占領を経験した日本に対して
ユダヤはイスラエルを建国悲願の独立を勝ち取った。
ユダヤは世界の大半の人が信仰するキリスト教、イスラム教の土台となった聖書の民であり、
日本はそんな西洋世界とは対極に存在するまったくの異質な仏教国であるが、
非西洋世界で唯一近代化(西洋化)に成功し列強となった国でもある。

一方は神に選ばれた選民、一方は神の末裔
この二つの民族の間には奇妙に合致する点と、陰陽のように相反する点があり、
何か不思議な因果を思わせる。
この関連性は目を見張るものがある。
オクタゴン宇宙局でもこの二つの民族の歴史的位置付けは重要なテーマである。

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