鎌倉時代
鎌倉時代になり、武家政権となると仏教も
貴族から武士や農民を対象にしたものに変わっていく。
また、鎌倉時代は釈迦の入滅から2000年を迎え、
仏法が廃れる末法の世であると考えられた。
浄土宗
末法思想の広がりと実際に疫病が頻発したため、
人々は現世利益(この世)よりも極楽浄土(あの世)を信仰した。
法然の浄土宗は阿弥陀如来にすがり(他力本願)
「南無阿弥陀仏」と念仏を唱えることで極楽浄土に行けると訴えた。
阿弥陀信仰はキリスト教などのアブラハム系宗教と通ずるところがある。
徳川家康が信仰したため、江戸時代を通して歴代将軍家により厚く保護された。
日蓮宗
これに対し、日蓮の日蓮宗(法華宗)は
聖徳太子が信仰した法華経の精神に帰るべきだと訴え、
「南無妙法蓮華経」と題目を唱えることを重視した。
日蓮宗は仏教の中でも他宗批判が激しく攻撃的だった。
幕府に対しても「立正安国論」にて
法華経を信仰しなければ日本は国難に陥ると訴え、
日蓮は危険人物とみなされ度々流罪に合ったが、
実際に元寇が起きたため、これを期に日蓮宗は教勢を強めるようになる。
昭和前期に急進的な日蓮主義が勃興し、数々の革命運動が起こった。
現在の仏教信者の大半は鎌倉仏教である。
その中でも浄土真宗と日蓮宗の比率が大きい。
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