歴史の転換点。

こんにちは。
久々の投稿になってしまいました。

いろいろ用事が出来たこともあるのですが、
このブログのルーツを考えると
安倍元総理が悲劇的な最期を迎えてからブログを書く事が難しくなっていたのも事実です。
現在も国葬の賛否を巡って聞くに堪えない議論が続いている事もあり
いよいよもってこの国も終わりだなと思っています。

法に従って粛々と犯人を処罰して、故人を手厚く送り出せばいいだけの話が、
政治的主張が違うという理由で
故人をとことんまで侮辱するのは日本人の感性にはありません。
死んだら敵も味方も無いノーサイドというのが本来の日本的価値観でしょう。
また、この一つの事件を発端として宗教を政治問題化し、
特定宗教への弾圧と排除を平然と行っているこの国は
もはや民主国家とは言えません

民主党に政権交代した時にブログで政治的な内容を書くことを辞めた事がありましたが、
政権は選挙で変えることが出来ます。
しかし、人の命が返ってくることはありません。
この事を強く思う今日この頃です。

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エリザベス女王の死去

Queen Elizabeth II of New Zealand
亡くなったエリザベス2世女王
(出典:Photograph taken by Julian Calder for Governor-General of New Zealand

2022年9月8日、イギリスのエリザベス女王が96歳で崩御しました。
父であった国王ジョージ6世が56歳で急死して
25歳の若さで即位してから70年というイギリス王室史上最長の在任期間でした。
安倍元総理の死と共に一時代の終わりを告げる象徴的な出来事です。

イギリス国民にとってはボリス・ジョンソン前首相が退任し、
新たにリズ・トラス新首相が女王から任命されたばかりであり、
政治の長である首相の交代と国家元首の交代が重なり、
女王のいないイギリスという不安感はとてつもなく大きいでしょう。

イギリスでは16世紀のエリザベス1世女王、19世紀のヴィクトリア女王に象徴されるように
女王の時代は栄えるというジンクスがあり、
エリザベス女王が即位したときは二度の世界大戦を経て疲弊した状態であったため、
多くの国民がエリザベス女王の時代に大きな期待を抱いたでしょう。
ダイアナ妃を巡る数々の王室スキャンダルなどもありましたが、
エリザベス女王の治世は後のイギリスの歴史において
最後の輝きと言えるものになるかもしれません。

第二次世界大戦後に多くの植民地が独立し、大英帝国は崩壊しましたが、
エリザベス女王の治世では主権を手放しつつも君主として君臨する
英連邦(コモンウェルス)を形成してきました。
こうして大英帝国の権威を引き継いできたのですが、
昨年11月にはバルバドスが共和制移行と共にエリザベス女王の君主制を廃止するなど
今後、エリザベス女王の死去によりコモンウェルスの離脱や、
スコットランドを始めとした独立運動が再熱する可能性があります。


実際、19世紀、イギリスの時代を築き
「ヨーロッパの祖母」と呼ばれたヴィクトリア女王が死去すると
ヨーロッパの均衡が崩れ、第一次世界大戦が勃発。
ヴィクトリア女王の孫であるドイツ皇帝ヴィルヘルム2世
ロシア皇后アレクサンドラ(ロシア皇帝ニコライ2世妃)が争う事になり、
ドイツ、ロシアの両王室は世界大戦をきっかけとして断絶する事になります。

新国王となるチャールズ国王の治世はどうなっていくのでしょうか?
要を失ったヨーロッパはウクライナ戦争を終結させることが出来るでしょうか?
戦域がこれ以上ヨーロッパ中に拡大しないことを望みます。
また王室離脱を発表したヘンリー王子とメーガン妃など問題を抱える
イギリス王室の存続に対してイギリスが何を選択していくのか?
日本の皇室の将来を考える上でも注視していきたいと思います。

エリザベス女王と日本

日本皇室とは戴冠式に当時皇太子だった上皇陛下が
昭和天皇の名代として参列した事に始まり、
長らく友好関係を築いてこられました。
戴冠式当時はまだイギリス国内に根強い反日感情があり、
上皇陛下も旧敵国という事で末席に案内されましたが、
エリザベス女王と上皇陛下を中心とする両王室の長きに渡る交流を経て
日英関係は改善し、今では準同盟国と言えるような関係にまで発展しました。
こうした政治的な友好関係を構築する背景に
両王室の絶え間ない交流があったという認識はしっかり持つ必要があります。
天皇陛下は皇太子時代イギリスへの留学経験もあり、
コロナウイルスの流行によって流れてしまいましたが、
天皇として即位してから初の外遊先としてイギリスが予定されていたこともあり、
異例ながらエリザベス女王の国葬への参加を希望されているという事です。
こうして今後もイギリス王室と皇室の関係は続いていきます。

個人的に気になるのが、エリザベス女王の死によって
国葬について女王と比較して安倍元総理を貶める意見が出ている事です。
エリザベス女王は欧州の国家元首であり
安倍元総理はアジアの一国の首相経験者でしかありません。
わざわざ出席者の数とか格がどうだとか
そういうしょうもないところを論う必要があるのでしょうか?
いずれにしても2022年(令和4年)、
コロナ3年目にして歴史の大きな転換期を迎えていることは間違いありません。
こういう時こそ落ち着いて一歩引いた目線でいたいものです。

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