ウクライナ問題。

シリア問題の次はウクライナ問題か・・・。

ウクライナは旧ソ連の国であり、ロシアの潜在的な衛星国である事は間違いない。
あのヤルタ会談チェルノブイリ原発事故もウクライナ。
ガノタなら分かる「黒い三連星」の活躍した
オデッサもウクライナである(笑)
特に黒海に突き出したクリミア半島には
ロシアが租借しているセヴァストポリの軍港があり、
冷戦時から黒海沿岸部のヨーロッパ、トルコなど
西側諸国に対する睨みとなっていた。

第二次大戦時の話にはなるが、
いわばアメリカにおけるパナマ運河であり
イギリスにおけるスエズ運河であり
日本における満州であるわけで、ここを手放すわけにはいかない。
ロシア人が多数在住している現状も鑑みると
戦車を出動させてまでも守る必然性のある土地であろう。

地中海の島、キプロスにはイギリスの主権基地が存在するが、
もし債務危機のキプロスが
経済的結びつきの強いロシアと接近しEUを脱退するような事があれば
イギリスは黙っていられるだろうか?

このウクライナの政変に乗じて
胡散臭くも黒海周辺のプレゼンツを高めつつあるアメリカ。
本当に焦っているのは「アラブの春」から中東の影響力を弱めている
アメリカなのだ。
そういえばシリアのタルトゥースにもロシア軍の補給基地があった。

「民衆に自由を与える」という名目で湾岸戦争以後、
アフガン、イラクの戦争を強行したが、
アラブの春によって「親米なら独裁を黙認する」
という実態が浮き彫りになりアメリカの大義名分は脆くも崩れ去る。

アメリカは中東政策の見直しが迫られる事となり、
まず手始めに当事国の主権を犯してまで
カザフスタンに潜伏していたウサマ・ビンラディンを殺害。
あくまでアフガン、イラクの戦争を正当化するために
「テロに対する勝利」を宣伝した。
そしてまたシリアや今回のウクライナをはじめ
ロシアの影響力のある地域の内乱に乗じてアメリカが介入するという
「アメリカ・イスラエルVSロシア・イスラム」の
イスラム革命以前の冷戦期のような構図が復活しつつある。

しかし、ロシアに冷戦期ほどの力が残っているとは考えにくい。
国際的批判がロシアに向けられている現状、
北方領土交渉の進展の兆しがあった中で
アメリカの顔色を伺い難しい選択を迫られるという論調の多いマスコミだが
むしろ日本にとってはチャンスである。

アメリカの一極支配はアラブの春により崩れ始めている。
うまく立ち回れば日露平和条約領土復帰が一気に加速する。
アメリカ、イスラエル、EUとロシア、イスラム圏、
NIS諸国この間に立つ第三の勢力バランサーになれる国がある。
ここは安倍内閣の外交手腕が問われるところ。

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