
9月3日、中国おいて
「中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念式典」が開催されました。
中国では、1945年9月2日に東京湾の戦艦ミズーリ上で
日本代表団が第二次世界大戦における降伏文書に署名した翌日を
「抗日戦勝記念日」と定めています。
式典には習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領、北朝鮮の金正恩総書記らが出席し、
東側の首脳が一堂に揃う軍事パレードは
東アジアの自由主義陣営への軍事的威圧を意図することは明らかです。
これに対し日米韓の結束をさらに強固にし、
中共による台湾侵攻を何としてでも防ぐ決意を示す必要があります。
しかしながら、ここ数日の日米韓は一枚岩とは言えない状況が続いています。
米韓首脳会談

8月25日、ワシントンのホワイトハウスにおいて
4月4日に就任した李在明大統領とトランプ大統領による米韓首脳会談が行われました。
マスコミを入れた公開会談では表向き友好的な雰囲気でしたが、
日米韓の協力について記者から問われた際、
トランプ大統領は慰安婦問題に言及し、
「日本は関係改善に努力しているが、韓国が問題に固執している」と
日本側を擁護する発言をしました。
日韓関係の経緯
日本と韓国はいずれもアメリカの同盟国ですが、
日韓関係は歴史問題を背景に不安定でした。
朝鮮半島は1910年の日韓併合から1945年までの35年間、日本だったわけですが、
本来、慰安婦を含む戦時中の請求権問題は
1965年の日韓基本条約によって「完全かつ最終的に解決」されたはずでした。
韓国は当時、日本からの資金援助を基盤に経済成長を遂げましたが、(漢江の奇跡)
元慰安婦らへの補償は十分に行われず、
国内問題であるはずの課題を司法判断で対外化し、
日本を被告とする裁判で原告勝訴判決を繰り返しました。
その後も韓国政府は国家間合意を覆し、日本に謝罪と賠償を求め続け、
日本側は何度も反省と謝罪を表明するという悪循環が続いてきました。
慰安婦像は2011年12月にソウルの日本大使館前に設置されたのを皮切りに増加。
韓国国内のみならず、第三国にも設置されました。
10年前の2015年は戦後70年という節目であり、
韓国は中国と共謀して日本に対して歴史戦を仕掛けました。
当時の朴槿恵政権は保守政党ではありましたが、
日本と直接対峙せず、第三国に日本の悪評を流す告げ口外交を展開、
「日本軍の指示があった」や「強制連行された」などと根拠のない批判を繰り返し、
こうして日本は性犯罪国家とのレッテルを張られることになります。
しかしながら2015年末、安倍政権と朴槿恵政権の間で電撃的に締結された
慰安婦問題日韓合意により、問題は再び「最終的かつ不可逆的に解決」されました。
この合意には日米韓協力を推し進めたいアメリカ、オバマ政権の強い関与があり、
民主党のオバマ大統領はこの時、韓国側の肩をもって仲裁に当たりました。
朴槿恵政権は告げ口外交の成果を語り、
安倍政権は保守派の強い批判に晒されながらも
和解・癒し財団に10億円を拠出し、2016年に履行しました。
しかし、韓国は慰安婦像の撤去という努力義務を果たさないばかりか、
軍艦島の世界遺産登録を機に徴用工問題を新たに持ち出しました。
慰安婦像の次には徴用工像が作られるという事態になったのです。
政権末期に支持率回復のカンフル剤として反日を行うのは韓国の常習となっていました。


右派の朴槿恵政権が崔順実ゲート事件で失脚すると、
2017年に左派の文在寅政権が誕生。
文在寅政権は前政権を全否定し、日韓合意の破棄を目論見ました。
竹島上陸に始まり、釜山日本領事館前の慰安婦像を追加設置、
和解・癒し財団の一方的解散、日本企業に賠償を命じる徴用工判決、
そして、日本のEZZ内で起きた自衛隊機への火器管制レーダー照射事件など、
日韓関係は急速に悪化しました。
日本は合意履行を求め、
スワップ協定停止やホワイト国除外といった制裁措置を発動し、
韓国は対抗してGSOMIA破棄を通告するなど
過去最悪の対立局面に至りました。
アメリカの介入でGSOMIA破棄は撤回されましたが、
この経緯を踏まえ、アメリカももはや韓国を一方的に擁護できない立場となり、
特にトランプ一次政権は安倍政権とともに
ミサイル発射を繰り返した北朝鮮問題に取り組んでいた時期に、
韓国の文政権に大きく振り回された経験を持っています。
こうした中で、尹錫悦前大統領は韓国史上稀な親日派であり、
日韓関係は大幅に改善し、日米韓の結束も強まりました。
尹政権は少数与党で国民支持率もずっと低い状態が続いていましたが、
反日政策を取ることなく、一貫して北朝鮮に対して強硬な姿勢でした。
しかし、尹大統領は昨年末の戒厳令を契機に弾劾され、政権は短命に終わりました。
李在明政権と対米戦略
今年4月に新たに就任した李在明大統領は「反日闘士」と呼ばれ、
左派「共に民主党」の文在寅の実質的後継者と言える存在であり、
当初から過去最悪の反日政権になるとの懸念がありました。
大統領選前後から対日姿勢を戦略的に軟化させてはいましたが、
初の米韓首脳会談を前に、
李大統領は予定を変更し、急遽23日に訪日、石破総理と会談を行いました。

ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の初会談における口論を目撃し、
何を言い出すか分からないトランプを前に
石破総理に事前のレクチャーを受けたそうですが、
「日韓に政治的問題は存在しない」というポーズだったのでしょう。
実際、トランプ大統領に日韓問題での姿勢を突かれた際、
「既に日本で解決してきた」と答えることでかわそうとしました。
しかし、その場でトランプから「私の在任中に解決した」と一蹴される結果でした。
さらに問題は、トランプ大統領が日韓問題以上に
李大統領の「正統性」自体を疑念視している点です。
米韓会談前にトランプ大統領は「韓国で粛清か革命が起きている」とXに投稿。
李大統領は不正選挙疑惑を抱え、
11件の容疑と側近5名の不審死が取り沙汰されており、
前政権から権力を「奪取」した経緯をトランプは認めていません。
トランプはバイデンに政権を明け渡した選挙でも不正を訴えており、
不正選挙は絶対に認めない姿勢を示しています。
李大統領が空港に到着した際はアメリカ関係者のお迎えがなく、
星条旗も半期掲揚、宿泊先はブレアハウスという迎賓施設ではなく一般のホテルと
アメリカが李大統領を歓迎していないのは明らかでした。
非公開会談が終わりホワイトハウスから李大統領が出てくる時も
トランプ大統領のお見送りがありませんでした。
収監されている前大統領に対する人権問題や米韓関税交渉について
破滅的な結果となった可能性が高いです。
石破総理退陣表明
一方、9月5日に日米関税交渉において合意文書が交わされたことで、
7日、石破総理がしかるべき時期が来たと判断し、退陣表明しました。
不平等なアメリカへの投資計画が明文化されたことは
今後の日米関係に禍根を残す最悪の置き土産です。
石破総理の退陣についてコメントを求められたトランプ大統領は
「知らない」と一蹴。
その後改めて「彼は好きだったし、驚いた」とコメントをしましたが、
最初のコメントが本音でしょう。
トランプは石破総理をMr. P.M.やMr. Japanと呼び、
石破という名前すら憶えていないでしょう。
トランプ大統領が暗殺された安倍元総理と親密だったのは有名ですが、
その安倍元総理の政敵が石破茂でした。
石破総理は親中派と見られていましたし、
トランプが石破総理に好感を持つ要素がありません。
安倍昭恵夫人の顔を立てて会っていただけに過ぎないでしょう。
日韓首脳会談を経て、
韓国内でも石破総理の親韓の外交姿勢に評価が集まっていましたが、
直後の退陣となりました。
韓国メディアでは、左に振り切り国民の支持を失った石破政権の後に
右翼政権となることを警戒し、
日本の「ポスト石破候補」として
高市早苗氏の名前が女版安倍として頻繁に取り上げられています。
少数与党なので、誰が次の総理になるかは分かりませんが、
難しい政権運営を迫られることは確実です、
韓国の李政権も決して安泰とは言えないでしょう。
合意文書が交わされた日米と違い、米韓は合意文書締結に至らないばかりか、
韓国が米韓会談でアメリカへの投資に関する合意内容を覆す発言をして、
トランプを怒らせたという情報も入っており、
トランプの叱責を受け、前大統領釈放の噂も出ています。
日米韓の協力関係は今最大の試練を迎えているのです。




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