偽りの友情と真の友情。

Unification flag of Korea
統一旗

ついに韓国で平昌オリンピックが開幕。
昨年から不穏な空気が流れていた朝鮮半島でしたが、
昨日の開会式では
北朝鮮の金永南最高人民会議常任委員長
金正恩朝鮮労働党委員長の妹、金与正氏が参加し、
文在寅大統領夫妻と強く握手、
選手団も朝鮮半島をあしらった統一旗を掲げ、
南北合同入場を行い南北融和を世界にアピールしました。

President Moon in PyeongChang 2018 opening ceremony-01
(出典:韓国大統領府)

オリンピックは平和の祭典なのだからいいじゃないかと思うかもしれませんが、
核・ミサイル問題拉致問題南北統一問題
何一つ解決に結びついていません。
北朝鮮の時間稼ぎに使われるだけなのは目に見えています。
これまでも金大中、盧武鉉政権で融和的な太陽政策が行われましたが、
その裏で北朝鮮は核・ミサイル開発を推し進めていました。
韓国はパラリンピックが終わるまで待つように要請したようですが、
アメリカはオリンピックが終われば
すぐさま米韓合同軍事演習を行うと決めています。

純粋な人は南北融和に水を差す
アメリカはなんて酷い奴だと思うかもしれませんが、
韓国でオリンピックが行われている最中に
北朝鮮では核搭載のICBM、
つまりアメリカ本土を射程に収めるミサイルの完成を目指しているのです。
一方の韓国は当時国であるにも関わらず、
朝鮮半島の非核化に対して積極的にコミットメントする気がなく、
オリンピックの成功ばかりに注力しています。
自国が戦火にさらされる事を避けたいのは分かりますが、
これでは北朝鮮の思うツボです。

主要国の首脳が相次いで、緊迫する朝鮮半島情勢を見て不参加を決める中、
安部総理はギリギリまで開会式参加の決断を遅らせ、
親北に動く韓国の動きを注目していましたが、
アメリカ政府の意向もあって、
韓国に釘を刺すためにペンス副大統領とともに参加を決定しました。
開会式に先立ち安部総理は文在寅大統領と首脳会談を行いましたが、
安部総理の硬い表情を見てわかるように平行線に終わりました。

Shinzo Abe, Moon Jae-in, Pence in Pyeongchang

実は大型の統一旗には描かれていませんが、
姑息にも小型の統一旗には何倍にも拡大強調された竹島が描かれ、
会場で使用するつもりでした。
実際に4日に行われた
南北合同チームとスウェーデンとのアイスホッケー女子の練習試合で使用され
日本政府が抗議していました。
韓国はIOCの勧告を受け、公式の場所では使用しないとしましたが、
開会式でまんまと北朝鮮の応援団に使用される始末です。
平昌オリンピック公式サイトでは日本列島の消えた世界地図を使用するなど
日本の首相を呼んでおいてこの有様ですから呆れます。

オリンピックを政治利用している点では北朝鮮も韓国も大差がなく、
南北融和もオリンピックという装置を使ってでしか
友好ムードを作れないのですから
こんなものは見せかけで、すぐ瓦解するに決まっています。

朝鮮半島でオリンピックが開かれる一方で、
2月6日台湾東部の花蓮でマグニチュード6.4の地震が発生し、
日本は専門家チームを現地に派遣し、救助活動を行っています。

安部総理は8日、見舞い文を窓口機関を通じ台湾に伝達しました。
首相官邸がサイトで公表した文面には、
あて先が「蔡英文総統閣下」肩書・敬称付きで表記されました。
これは1972年の断交以来の事です。
蔡総統は8日、ツイッターに日本語で謝辞を投稿し、
花蓮の避難所を視察した際に「安倍首相に感謝する」と表明。
首相は9日、さらにこの投稿にリツイートし、
日台の緊密ぶりをアピールしています。

(出典:https://www.facebook.com/abeshinzo

台湾独立派の蔡総統が中国からの救援隊派遣の申し出を
海外の援助は必要ないと「謝絶」する一方で
日本からは高性能な生命探知機があるとして
専門家チームを受け入れ、首脳間で緊密なやりとりをしたため
中国が猛反発し、非常事態でありながら
蔡政権の頭越しに被災地の花蓮県長と連絡を取り
台湾世論の分断を図っています。

中国の反発を受け日本は「蔡英文総統閣下」というあて先を削除はしましたが、
日本政府も一つの中国原則を維持しながらも
ついに日台友好を隠さなくなってきました。
この背景には東日本大震災の際の台湾からの多大な援助があります。

当時、台湾から200億を越える義援金が送られましたが、
これはアメリカを抜き世界一の義援額でした。
また人口比からすると一人あたり1600円程の寄付があったことになります。
他国に対してこれほどの義援金が集まることはかつて例がありません。
しかしながら当時の民主党政権は中国の顔色を伺い、
謝意広告から台湾を排除
追悼式でも台湾代表台北駐日経済文化代表処の羅副代表の献花に際して、
国名を読み上げる指名献花から外し、「民間機関代表」として一般席に案内し、
一般参加者として献花させるなどの非礼を働きました。
そもそも一番最初に日本に到着したのも台湾の支援隊でしたが、
わざわざ足止めさせて中韓を先に乗り込ませました。
そんな政府を頭越しに民間では
台湾の援助に対していくつもの謝意広告が出されました。

国家間の友情は往々にして儚いものですが、
政治的な一過性のイベントではなく、
国民同士の継続的な交流こそが本当の友情を生みます。
北朝鮮と韓国中国と台湾にそれはあるのでしょうか?
何かと同じ民族であることを強調し、
北朝鮮、韓国は半島統一、中国は台湾併合の野望を抱きますが、
何かあればすぐ反日でまとまるだけで、
武力的方法でしか活路が見いだせないでいます。
日本では2020年東京オリンピック
「チャイニーズタイペイ」ではなく
「台湾」と表記することを求める著名運動が盛り上がっています。
運命のいたずらで離れ離れになり、様々な柵を抱えながら、
お互いを親しみ合い、思い合う日本と台湾の関係
中韓も見習ったほうがいいのではないでしょうか。

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