こんばんは。
少し間が空いてしまいましたが、ここ最近の情勢をまとめておこうと思います。
参院選2025
7月20日に投開票が行われた参議院選挙ですが、
事前の予想通り与党の大敗となりました。
しかし、第二党の立憲民主党は伸び悩み、維新も関西以外で支持を伸ばせず、
社民党はラサール石井氏を担ぎ出してなんとか1議席を確保と
既存政党は軒並み厳しい戦いとなりました。
例外的に国民民主党は、玉木代表の不倫報道や
山尾しおり議員の公認取り消し問題といった逆風の中でも票を伸ばしました。
そして、今回特筆すべきは参政党の大躍進です。
れいわ新選組は堅調に議席を確保し、日本保守党も議席を得ました。
さらに「みらい」が初の議席を獲得し、
新興政党の多くが(N国など一部を除き)善戦しました。
共通点として、今回票を伸ばした政党はいずれも
「減税」「積極財政」を訴えていたことが挙げられます。
石破政権は与党有利になるよう三連休の中日を投票日にして
投票率を下げる魂胆でしたが、期日前投票は過去最高となり、
ふたを開けてみると投票率58.51%。前回から6.46ポイント上昇しました。
特に若い世代で投票に行く人が増えたのが特徴で
主な投票先は参政党やれいわなど新興政党に集中しました。
参政党とは
今回大きく議席を伸ばした参政党は
神谷宗幣代表を筆頭に、コロナ禍の2020年に立ち上げられ、
わずか5年で国民民主、維新に並ぶ議席を得るまでに成長しました。

(出典:Noukei314)
当初は「反ワクチン」「スピリチュアル」「オーガニック」という今までにない視点で
これまで政治に関心の無かった無党派層を中心に取り込みつつ存在感を高め、
2022年の安倍総理暗殺以降は
「夫婦別姓反対」「日本人ファースト」「憲法改正」など
安部路線を引き継ぐかのような保守的な姿勢を強調。
自民党内で安倍派が粛清され、
岸田・石破両総理によるリベラル化が進む中、
離れた岩盤保守層の受け皿となりました。
しかし神谷代表は「参政党は保守を謳っていない」と明言しており、
皇位継承について神谷代表自身は男系であれば女性天皇容認の立場を示すなど、
保守層の中でも賛否が分かれています。
より伝統的保守に近い日本保守党との違いもここにあります。
「右翼でも左翼でもなく、同じ日本人として」
という姿勢こそが参政党の特色であり、
若者を中心に左右の垣根を超えて支持を集めた大きな理由といえるでしょう。
続投表明と日米関税問題
一方で、石破政権は衆院選、東京都議選、そして今回の参院選と三連敗。
自民党大敗の直後の7月23日、
麻生太郎、菅義偉、岸田文雄といった歴代総理経験者を交えた会合が開かれ、
「石破総理は退陣するのでは」との観測が流れました。
しかし石破総理自身は「進退の話は一切出ていない」と真っ向から否定し、
「責任を持って政権を続ける」と続投を表明しました。
大きな判断材料となったのが、日米関税交渉です。
7月8日公開されたトランプ大統領が石破総理に宛てた書簡では
7月9日までとされた上乗せ分の関税の発動期限は8月1日に延期されましたが、
新たな税率として相互関税25%とこれまでの24%から1%上昇しました。
早期合意を迫り、日本に対して圧力を加える形です。
選挙演説で石破総理はアメリカの対応に不満を示し、
聴衆に向けて「舐められてたまるか」とトランプに啖呵を切りました。
この問題が解決しない限り総理を辞することはできない
というのが石破総理の立場でした。
ところが選挙後早々、トランプ大統領のXで
「相互関税15%で日米合意に至った」と一方的に発表されました。
これは直前に提示されていた26%から引き下げられた数字で、
一見すると「譲歩を引き出した」形ですが、日本の現行10%からは引き上げとなります。
その後に日本モデルでEUや韓国も同率の15%で合意された点を踏まえて
日本が粘り強く交渉した結果として当初は評価の声も聞かれました。
しかし、日本にとってとりわけ重要なのは
25%が課されている自動車関税の扱いです。
米側の発表時点では部門別の関税はどうなるのかさえ不透明であり、
その上、日本側は関税引き下げの見返りとして
米国の指示の下、5,500億ドル(約80兆円)を投資し、
その利益の90%がアメリカのものなるという一方的な内容でした。
なぜ合意文書を作らなかったのか?
自動車関税も含めて一律15%になると
遅れて日本政府から正式発表がありましたが、
日本側の提案で合意文書は作らないという異例対応であり、
80兆円規模の投資については日本が適時判断するとしており、
既に日米で認識の齟齬が発生していました。
こうした問題を抱えたまま、
8月7日、ついに新たな関税が発動されましたが、
実際の運用では日本が説明していた「一律15%」ではなく
「既存税率に15%を上乗せ」という、
日本に圧倒的不利な内容で実施され、衝撃を与えました。
赤沢大臣が合意履行を求め9度目の再訪米する始末です。
日本政府は「米国の事務的なミス」と説明。
最終的にアメリカもそれを認め、過払い分は返還され、
数週間以内に自動車関税も15%へ引き下げるとしました。
このグダグダの状況に国内では
合意文書を残さなかったことに批判が集中しています。
専門家は「複数国と個別交渉する米国のリソース不足によるミス」と解説しますが、
EUとの間では問題なく軽減措置が講じられている事を考えると、
意図的にトラブルを仕掛けて日本に揺さぶりをかけた可能性も否定できません。
またベッセント財務長官からは
「トランプ大統領が不満なら関税率は25%に戻る」との発言もあり、
2018年の合意を反故にした前例を踏まえれば、問題は長期化する可能性があります。
日本としてはトランプという嵐が過ぎ去るのを静かに待つしかない状況です。
このように考えると、合意文書をあえて残さなかったのは、
日本側にとっても「傷を最小限にする」苦渋の選択だったのかもしれません。
実際、依然として軽減措置はなされておらず自動車関税もそのままです。
80兆円の投資など、文書が残されていたら
日本はアメリカからもっと搾り取られる可能性があったかもしれません。
8月退陣説と80年談話問題
石破総理と総理経験者との会合が開かれた23日、
新聞各社によって8月に参院選を総括した後、退陣するという
8月末退陣報道がありました。
「退陣」と「続投」という反対の言葉がヘッドラインに並ぶ混乱状態ですが、
これは恐らく、麻生最高顧問など「石破おろし」に動く党内からのリークでしょう。
石破総理は続投を表明しているのですが、
いずれにしても党内の求心力を失った石破政権がそんなに長く持つはずがない。
そして、8月は広島・長崎の平和記念日や、終戦の日など、
戦後80年を迎える節目があり、
石破総理は自身のレガシーとして「80年談話」を残す意欲を示したのです。
しかし自民党保守派の間では
「安倍総理の70年談話を踏まえれば、これ以上談話を重ねる必要はない」
との意見も強くありました。
安倍総理は70年談話で村山談話を継承せず、
「戦後世代に謝罪を背負わせない」という転換を打ち出し、
大きなターニングポイントとなったからです。
一方で、石破総理が「親中派」と見られていることから、
国民の間には「70年談話を覆すのでは」との不安が広がりました。
右派は早期退陣を求め、逆に左派は「石破やめるな」デモを行い、
マスコミもデモを熱心に報道する異常事態も生じました。
野党の一部も「石破政権の継続が望ましい」と支持表明する、きな臭い空気が漂いました。
結果として石破総理は「80年談話」を見送りましたが、
戦没者追悼式での式辞で13年ぶりに「反省」を復活させました。
そしてマスコミはこの期に及んで世論支持が上昇と報道し、石破政権に助け舟を出しています。
まとめ
参院選では既存政党が苦戦し、新興政党が存在感を強めました。
とりわけ参政党の台頭は、
従来の左右対立を超えて若年層の支持を集める新しい政治潮流を示しています。
終戦の日の靖国神社参拝においても、
自民党は高市氏など一部保守派議員のみが参拝する中、
参政党は神谷代表を筆頭に国会議員全員が揃って参拝し、姿勢の違いを鮮明にしました。
一方で、日米関税合意の混乱は日本政治の不安定さを象徴する出来事となりました。
外交・内政ともに揺らぐ中、日本は難しい選択を迫られています。
石破総理は就任以来一つのポイントも稼ぐことができていません。
一党多弱の時代は終わりました。
第一党と第二党の票が伸び悩み、新興政党が力を付ける中で、
この国難を乗り切るにはオールジャパンで取り組む必要があります。
自民党の中では保守色の強い高市氏ではなく、
国民民主との多党連立の上、
玉木代表を総理に擁立する方向で動いているという話もありますが、
旧態依然とした状況から、いち早い政治の刷新が必要です。
少なくともそこに石破政権があるとは思えません。




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