原爆投下の真意。

本日2015年8月6日、広島の被爆から70年を迎えた。

Atomic cloud over Hiroshima
広島のキノコ雲

大東亜戦争末期、1945年8月6日午前8時15分
マリアナ諸島のテニアン島から飛び立った
B29爆撃機「エノラ・ゲイ」によって投下された
「リトルボーイ」と名付けられた新型爆弾が広島市上空で炸裂した。
実戦で初めて使用された核爆弾である。

閃光と衝撃波が街を襲い、
爆心地500m圏内は強烈な熱線により
野外いた人は一瞬で蒸発致死率99.7%
2キロ圏内の建物が爆風によって倒壊、爆風は音速を超えた

AtomicEffects-p7a AtomicEffects-p7b

続いて9日にも長崎に二発目「ファットマン」が投下された。
日本に対する原爆投下は現在においても核の唯一の実戦使用例である。

新型爆弾はたった一発で一都市を破壊できる恐ろしい破壊力で
爆発で発生した放射線の被害も今まで人類が経験した事のないものだった。

日本が戦争末期、中立国ソ連を介して講和を求めており、
国体(天皇陛下の在位)の維持さえ約束できれば降伏の用意があった。
つまり戦争の早期終結という
原爆投下のアメリカの大義名分は明らかなであり、
本来の目的は大きく2つある。(`・ω・´)

Nagasakibomb
長崎のキノコ雲
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来るべき米ソ対立での優位を見せつけるため

アメリカは予想以上の日本の抵抗から
来るべき本土決戦を前に単独での作戦続行が難しい状況に追い込まれ、
以前からソ連の対日参戦を要望してはいたが、
原爆の完成をもって方針転換し、
戦後のアジアにおける赤化を食い止めるために
また日本の権益を独占するために原爆を投下した。
ソ連が対日参戦した9日に長崎に2発目を投下したのは
ソ連に対するけん制とも言える。
しかし、これだけの理由であれば
江戸時代のペリーによる開国の際、
黒船が江戸城を攻撃せず東京湾で空砲を撃ったように
海上に投下しその威力を見せ付ければいいことなのだが・・・
都市を破壊する事によって見せしめとしての効果は絶大だっただろう。

人体実験

軍隊にとっても科学者にとっても
新型兵器の効果がどれほどのものか情報を得るのは重要である。
特に人を対象にする実験は倫理的に難しいので
戦時であればそれをクリアできると踏んだ。
人体実験のため地形の考慮人口密集地を選ぶ必要があった。
大都市でありながら京都が長らく空襲を受けなかったのも
盆地という山に囲まれた形状から
もっとも原爆の威力を発揮できると考え
投下都市の第一候補として温存されたからである。
アメリカが京都の歴史的建造物を守ったという美談は
これも占領後の統治を円滑にするために作られた嘘である。
実際にアメリカは東京大空襲やドレスデン空襲
多くの歴史的建造物を破壊しているし、
現在の中東各地の空爆を見ても分かるように
建国たかが300年のアメリカは歴史的建造物の保護など考えてはいない。
またヒロシマのリトルボーイ(ウラン型)、
ナガサキのファットマン(プルトニウム型)
構造の違う2種類の爆弾が落とされたのも性能の違いを測るためであり、
この結果をもって原爆は以後プルトニウム型が中心となる。

根底にある人種差別

米軍は日本降伏後、
早々に被爆都市に向かい被爆者を隔離、管理し情報の独占を図った。
ヒロシマ、ナガサキにおける原爆症による奇形児が少なかったのは
記録に残されていないだけで、
尚且つ被爆者のほとんどがまともな治療を受けずモルモットとして
放射能による身体の影響の研究材料とされ、早期に死亡しているからである。
日本が起こしたとされる南京大虐殺という史実的に怪しい事件とは違い
第二次世界大戦中、 明らかな民族浄化を企てた国がある。
それが「ドイツとアメリカ」だ。
これら被爆者の扱いは
ナチスがユダヤ人に対して行ったホロコースト酷似している。

当時、原爆研究でもっとも進んでいるとされていたドイツに対抗して
アメリカはナチスより先に完成させるためにマンハッタン計画が進められた。
ナチスから逃れ亡命したユダヤ人科学者たちが計画の中心だった。
ナチスが原爆を完成させれば多くのユダヤ人が犠牲になると考えられた。
しかし、 実戦での使用となれば同じ白人に対して使うよりも
有色人種のジャップに使う方が心が痛まない
と考えた。
ドイツ人は悪者のヒトラーに騙されているが、
日本人は知能の劣る猿の集団と考えられた。
人種差別が当然のように横行していた当時としてはごく当たり前の思考であった。
原爆の日本投下はドイツ降伏の前から決まっていた。
ユダヤ人の原爆が多くのユダヤ人を救った日本
使われた事は歴史的な皮肉だ・・・(´・ω・`)

10万人を殺した東京大空襲と共に
20万の非武装の民間人を目標とした原爆投下は明らかな戦争犯罪であり、
アメリカの行為は断じて許すことはできない。(# ゚Д゚)
9・11の民間人を目標としたテロを純粋な戦闘行為である特攻に重ね、
崩壊した貿易センタービルの跡地を
本来、広島長崎に使われるはずの爆心地の意味合いを持つ
グランドゼロと名付けるのは
日本人にしてみれば無神経としか言えないであろう。

これからの核兵器

中国人や韓国人が今でも日本に対してしつこく謝罪や賠償を要求するのに比べ、
良くも悪くも日本人は本当に忘れやすい「水に流す」文化である。
しかしこのような悲劇に今後巻き込まれないためには
隠された事実を知り、学ぶ努力が必要である。
アメリカに謝罪や賠償を要求して国際問題にしようと言う訳ではないが、
一方的に信頼できる同盟国と思い込んでいるのであれば疑問は持つべきだ。

しかし、個々の感情と国家間の戦略は切り離して考える必要がある。
戦後、日本が先頭に立って反核運動を行っても保有国は増える一方である。
アメリカに続き、ソ連、英、仏、中、印、パキスタン、イスラエルが開発に成功。
北朝鮮が新たに実質的な保有国となり、イランが開発の疑いがある。
人類はまだ核兵器の威力に依存している。
一国が保有すると対抗のために敵対国も保有するという悪循環である。
冷戦時代、キューバ危機で核戦争寸前に陥った過去があるが、
アメリカが単独保持していた時代と違い
実戦で使用する事はすなわち全面核戦争となり、人類の滅亡を招来するため
非常に高度に政治的な戦略兵器である。

現実として今ロシア、中国、北朝鮮は核ミサイルを日本に照準を合わせている。
日本は非核三原則を持っているが
一方で対抗目的で沖縄に核を持つ米軍がある。
反核の日本であっても核兵器の脅威から逃れる事は出来ず
アメリカの核の傘に守られている。
どちらか一方の核軍縮はパワーバランスの乱れとなり、
逆に核戦争の危険に繋がるため
保有国が共同歩調で核軍縮に取り組まねばならない。
道はまだ果てしなく遠いと言えるだろう。

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