衆院選2017②

民進党の代表選で前原氏に破れた枝野氏を党首として
合流を求めていた希望の党から排除された民進党リベラル中心に
立憲民主党が結党され、まさかの「民主党」復活です。

そもそも民進党の前身である民主党は旧自由党系と旧社会党系が合流した
保守からリベラルまでフレ幅の広い政党だったので、
分裂して当たり前だったわけですが、
自民から政権を奪うためだけに
中道主義の名の下、政党としてのイデオロギーの統一を無視して
元々保守政党であった維新の党と合併し民進党になり、
去年の参議院選挙では左翼である共産党と選挙協力するなど迷走していました。
まさにこの民共合作こそが民進党内の保守系議員の反発を招き、
前原代表の選出、希望への合流という流れを作ったとも言えます。

立憲民主党は民進党のリベラルにとっての希望ではありますが、
この政党が政局に与える影響力は微小でしょう。
この1週間で民進党から希望の党や立憲民主党に目まぐるしく党名が変わり、
「どうせ新党作るなら希望に合流する必要は無かった」
という民進党議員もいます。
希望の党に排除されたので仕方なくやった感が丸出しです。

まさに民進党にはまともな指針がなく、
その場しのぎばかりであった事が一目でよくわかります。
モリカケで安倍総理の個人攻撃に終始して、
肝心の与党の座を狙う努力を怠り、末に内部分裂です。
国内第二党がこの体たらくですから呆れます。

選挙戦は自公(与党)希望、維新(野党右派)
立憲民主、社民、共産(野党左派)
三つ巴になったと報道されていますが、
野党第一党であった民進党が希望と立憲民主に分裂した今、
現実的には自民VS希望です。
選挙の結果次第で
連立与党の公明党保守系野党の日本維新の会の立ち位置が変わりそうです。

自民と連携している与党の公明党ですが、
都政では既に自民との連携を解消し、都民ファーストと連携しています。
小池都知事の国政参加によって
都議会公明党が連立解消を検討しているという記事も飛んでいますが、
これまでの動きを見る限り、
都政も国政も与党という立場が第一にあるようなので、
希望の党が選挙戦で結果を出せれば
自民とは袂を分かち、国政でも小池新党との連立与党を組む可能性はあります。
小池都知事は公明党山口代表に秋波を送り、
都政では22年ぶりの女性副知事という謳い文句で猪熊氏を起用しますが、
猪熊氏の父は元公明党であり、こういった部分は強かです。

一方、希望とは政策も共通しており
同陣営として紹介される日本維新の会ですが、
希望の党のような反安倍あからさまな政権奪還には消極的です。
互いの地盤である東京と大阪には対立候補を置かない
という選挙協力を行いますが、
松井代表は選挙後、自民との協力を示唆する発言をしています。

ここまで書いて分かるとおり、
こうした政局に対して立憲民主党含め野党左派は蚊帳の外です。
都政では小池都知事に近い関係にある共産党も
希望の党への批判は決して緩めていません。
赤い小池緑の小池という区別がネット上で話題になっていますが、
赤い共産党の小池書記局長は
9条改憲という希望の公約について「安倍政権の補完勢力」と批判しました。
たしかに色の話で言うと
小池都知事はをシンボルカラーとして都議会選を戦ってきましたが、
自民党のロゴもなんですよね・・・

実際、希望の党は選挙ということで政権批判を行っていますが、
基本政策は自民党と大差がありません
消費税や原発に関しては主張が違いますが、これはどうにでもなることです。
小池都知事が衆院選に出馬するかは現時点では不明ですが、
総理大臣の椅子を狙っていることは確実です。
まず選挙で一定の議席を得て、
公明党や維新を頭越し自民との連立交渉を行い、
総理大臣のルートを安全に確保して国政に躍り出る魂胆かもしれません。
先述のとおり都政では女性副知事を起用し、
都政を離れるために後釜の用意をしているように見えます。
都議選後も小池都知事は何度も安部総理と会談をしていますし、
自民と本質が同じという左派系野党の指摘は的を得ているかもしれません。

リベラル・左派は相変わらず反安倍・護憲という立場で
野党共闘で選挙戦を戦いますが、
組織票があり安定感のある共産党はまだマシですが、
かつて55年体制では野党第一党として自民党と戦ってきた
旧社会党の社民党風前の灯
立憲民主党もただ悪名高い民主党の亡霊としか映りません。
立憲民主党を新たに結党するのではなく、
リベラル系民進議員は社民党のラブコールに答えて
合流したほうが良かったのではと思えてなりません
・・・まぁそれも烏合の衆でしょうけどw

色の話で続けると立憲民主党はをイメージカラーにしていますが、
日本共産党のイメージカラーの反対色であり、
同じ左派とはいえ、共産主義を標榜する共産党とは相いれません。
寛容な保守ならぬ寛容な革新でなければ野党共闘はますます困難な状況でしょう。

共産党は現在、共産主義革命を否定し、
資本主義の枠内で可能な民主的改革を訴えているようですが、
そうであるならば民進党ではなく共産党こそ党名を変えるべきなのに
そうしないことが暴力的共産革命という疑念を払拭できない最大の理由です。
(※日本共産党は現在も破防法監視対象です。)

今年の末から来年にかけて朝鮮半島情勢はますますシビアな状況となります。
いよいよ選挙後、護憲派が一掃され、
憲法改正に向けて本格的な議論が展開される事になるでしょう。

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