伊勢志摩サミット後の昨日、オバマ大統領が広島を訪れました。
これは現職のアメリカ大統領として初めての被爆地訪問になります。
アメリカ国内では戦争を終わらせたとして
原爆投下を正当化する世論が多いですが
最近では少しずつ教育の場などで
原爆投下の必要性に疑問の声も増えてきました。
オバマ大統領は就任間もない2009年にプラハでの演説で
「アメリカは核兵器を使用した唯一の核保有国として、
行動を起こす道義的責任を有する」として
広島市、長崎市への原爆投下に対するアメリカの責任に言及し
「核なき世界」に向けた国際社会への働きかけを評価され
ノーベル平和賞を受賞します。
何も成果を出していないとして受賞に疑念の声も聞かれましたが、
任期満了間近に迫り、最後の仕事として広島訪問を決めました。
これで一本筋を通した形になるでしょう。
オバマ大統領は核廃絶を訴えたアメリカ大統領として名を残す事になります。
原爆ドームを背に握手する日米首脳 |
しかし、オバマ大統領は任期も僅かでレームダック状態です。
この事から広島訪問は単なるポーズだと言う批判もあるようです。
この核廃絶路線が次期アメリカ大統領に引き継がれるのかは疑問が残ります。
特に共和党の指名を獲得したトランプ候補は
対北朝鮮目的で日本と韓国の核武装を認め、
むしろ核拡散を容認する態度です。
国内外様々な意見がある中でオバマ大統領は被爆地を訪問を決めました。
このこと自体は前向きに評価したいです。
被爆者にとって日本国民とって
戦後に一区切りをつけたと思います。
しかし日米同盟を強固にするはずの今回の訪問を前にして
沖縄で米軍属による強姦殺人事件が起こり
日米首脳会談で安部総理は強い口調で抗議する流れとなりました。
またアメリカの国益に反して日本は北方領土問題で
ロシアに接近をしています。
年末にはプーチン大統領の来日も予定されています。
これが日米同盟のピークポイントで
日米同盟の終わりの始まりとなる可能性も孕んでいるのです。
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