キリストとイスラム対立の歴史⑤

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まとめ

現在の中東問題の直接的原因はイスラエル建国であり
イスラエル建国に至った運動シオニズムの始まりが
帝国主義時代の欧米の中東政策にあり、
根本にはキリスト教(ユダヤ)とイスラム教の宗教対立である。

歴史的なキリスト教とイスラム教の対決を考えると
中東の安定にはまだほど遠く感じる。
キリスト教圏のヨーロッパ、イスラム教圏の中東アラブ
その中にあるユダヤ教国家イスラエル
キリスト、イスラムその両方の母体である民族宗教であり、
キリストとイスラムを結ぶ事の出来る唯一の存在であるイスラエルは
アメリカの中東支配の前線基地と成り下がっている(´・ω・`)

イスラームのオスマン帝国時代、
キリスト教とイスラム教、ユダヤ教の共存した時代を考えると
イスラム教はいたって平和な宗教だと理解できるし
十字軍や大航海時代を考えると
キリスト教は思ったよりも攻撃的な宗教だと思える。
戦後、故郷を与えられたユダヤ人は
必要以上に領土を広げ、必要以上にアラブ人を虐殺している。
またその狭間で両陣営から利用されているクルド人の問題もある。
ユダヤ人のシオニズム運動ははたして本物なのか?
なぜアメリカはユダヤのイスラエルを支援するのか?

やはり「石油利権の獲得」という点しかないように感じる。

つまり米英などの石油メジャーがイスラム圏の産油国に対し
ユダヤ人国家の建設と言う名目の元傀儡国家イスラエルを作って
内政干渉、もしくは紛争に介入し戦争を行っているのである。
時にはイスラム教徒やクルド人、イラクを利用して・・・

また「明治維新」によってアジア圏で初めて近代化に成功した
極東地域における日本のように
中東アラブ世界において革命イランがその位置にたどり着けるのかという問題。
極東には共通の仏教があったが、
中東は宗教のみならずアラブ人、クルド人、ユダヤ人と民族も混在している。
世界地図を見るとアジアは島国が多く海を自然の国境としているが
アフリカや中東などアラブ世界は主に陸の国であり直線の国境を見る事が出来る。
これは帝国主義時代の負の遺産であり、
この境目は地形でなければ宗教でも民族でもない
欧米諸国の机上の話し合いで区切られたのみである。

これがそもそもの戦争や紛争の原因であり
民族自決の立場からいうとテロリズムと言う手法はさておき、
サイクス・ピコ体制を批判し「統一イスラム」を目指す
ISISの主張は正義であると思える。

これら中東問題に対して多神教である神道を土着の宗教とし
仏教とも共存をしてきた日本には何ができるか?
天皇を頂き各地に仏像が建てられる日本は
彼らアブラハム系宗教からすると悪魔の宗教に見えるかもしれないが
少なくとも宗教的わだかまりはない。

  • ユダヤ教と神道の教義の類似点。
  • キリスト教と浄土宗
  • ムハンマドと戦前の現人神としての天皇の扱い
  • イスラム革命と明治維新(復古運動)

など日本の長い歴史の中から彼らとの類似点を見出すことができる。
安倍総理の言う「積極的平和主義」を行っていく中で
中東和平の助けになる事はできないか?

「危ない所にわざわざ首を突っ込むことはない」と思うかもしれない。
そうすることで日本人がテロの標的になるのではないかと・・・
しかし資源の乏しい日本にとって
世界一の石油埋蔵量を誇る中東地域は切っても切れない存在である。
日本が先の戦争に進む原因になったのもまさに石油であった。
石油の8割を中東に依存する日本にとって中東の安定は利益である。

現在、中東問題における日本政府の立場は基本的に中立である。
経済的交流でいえばアラブ諸国のほうが結びつきが強い。
だが、石油メジャーから石油を買っている限り、
政治的にイスラエルを支持する欧米と足並みを揃える事が多い。

Nisshoumaru 2 and Tatsuo Nitta
日昇丸二世と新田辰夫船長

一方で、核開発疑惑のイランに対する国際的圧力が強まる中、
日本は一貫してイランから石油を買っている
戦後間もない頃、出光興産が石油メジャーのイギリスを敵に回し
イギリス海軍により海上封鎖されたイランから
石油を買い付けた「日章丸事件」
アメリカの妨害で破談になった日本とイランの共同開発予定だった
「アザデガン油田」など日本とイランには友情の歴史がある。
石油というエネルギーがある限り、
アメリカはイランを攻撃するし、日本はアメリカの奴隷である。
これらエネルギー外交と言う部分では原発問題にも関わってくる。

石油というワードで中東問題と日本は強く結びついている。


日章丸事件は2013年本屋大賞を受賞した百田尚樹の
「海賊とよばれた男」で詳しく描かれている。ぜひ一読を!

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