天皇

Surrender prayers 1

先日8月15日69年目の終戦記念日を迎えた。
通説ではこの日に天皇陛下による玉音放送が行われ、
日本政府はポツダム宣言を受諾し、
連合国の一方的な条件をのむ無条件降伏を行い、
日本軍は組織的な戦闘を中止、武装解除した。

しかし、現実的には
無条件ではなく有条件降伏だったのではないか?(`・ω・´)
その条件とはかねてから
日本が降伏の条件としてきた国体の維持である。

「国体」とは国の体。まさしく天皇陛下の事である。
「天皇制」と同義だが、
天皇を制度視する左翼思想が生んだ造語なので使わない。

明治維新以来、日本は天皇を中心とした国家体制を維持してきた。
西南戦争から大東亜戦争まで大量の日本人の血が天皇を守るために流された。
天皇の在位が保証されないのであれば必ず本土決戦となり
「一億玉砕」は現実のものとなり、
アメリカはもっと多くの犠牲を払わなければならなかったはず。

ドイツは西から米英、東からソ連の侵攻を受け
ソ連軍により首都ベルリンは陥落ナチス本部も焼かれ
最高権力者のヒトラーはその地下壕で自決した。
文字通り「無条件」降伏である。
日本は違う。
終戦時、内閣も国会も皇居も健在だった。

ドイツ人と違い日本人は天皇を守るために
国民一人ひとりのレベルで死ぬまで戦う意志があった。
首都機能は来るべき本土決戦に備え、
東京から内陸の長野県に移設が検討され、
実際に巨大地下壕が建設された。(松代大本営)
「竹やり訓練」など一般国民レベルから本土決戦用の秘密兵器も相当数温存、
各地に配備され本土決戦の準備はかなり周到にされていた。
本土決戦は一億総特攻状態となり各地でゲリラ戦が行われる。
例えアメリカに物量があろうと
精神的に強靭な日本を完全に平定することは難しい。
その事は沖縄戦で実証されていたし、後のベトナム戦争で現実となる。

アメリカは日本を早期に倒して
次なる脅威であるソ連に備えたい所が本音であった。
しかし、ソ連はドイツを倒した後余力が出来て、
その大兵力をシベリア鉄道で極東に移動させていた。
「特攻」をはじめとする予想以上の抵抗を続ける日本を倒すには
ドイツ戦のようにソ連の参戦を促し、挟み撃ちさせる事を考えたが、
ドイツのように様々な日本の利権をソ連に渡したくないというジレンマもあった。
忍び寄るソ連軍に対しての危機感、焦りのもと原爆は投下された。
アメリカは原爆で日本を恐喝し、3発目の準備もされていたが
「原爆投下」も日本降伏の決定的要因では無かった
特に陸軍は8月15日、玉音放送当日までかなり強硬に本土決戦を志向していた。

そしてソ連も日本が8月15日講和を受け入れた後も進撃を緩めず
9月2日の休戦協定をも無視
千島、樺太の領有を認めたヤルタ密約の範囲を超えて
北方領土を完全占領した後の9月5日
ようやく戦闘行為を停止するなどの領土的野心を見せた。

この流れからアメリカは戦後処理に関して日本に譲歩せざるを得なくなった。
日本の降伏後、アメリカを除くほぼ全ての連合国は
天皇の極東裁判への出廷、戦争犯罪の追及。そして天皇の処刑を望んでいた。
アメリカは頑なにこれを拒んだ。
ドイツのヒトラーは自決
イタリアのムッソリーニはレジスタンスにより殺された
東条英機スケープゴートとして枢軸国の中で日本の天皇だけ生き残った。


第一次大戦の場合
敗戦したドイツ帝国、オーストリア=ハンガリー帝国、
トルコ帝国やロシア帝国などヨーロッパの王室は軒並み崩壊し、
王族は殺されるか他国に亡命するかとなった。
日本は違う。
ヨーロッパ王族の落日「フランス革命」から始まり「近代」が始まった。
フランス革命は下からの革命。王族はギロチンにかけられた。
日本の「明治維新」は上からの改革
天皇を中心にした国家作りから「近代」が始まった。

現在エンペラーを名乗れるのは世界中で天皇のみである。
なぜ日本だけ皇族が残れたのか?
世界最古の王朝であり万世一系で受け継がれてきた歴史
建国たかが300年のアメリカが敵うわけがない。

ここのところが天皇制廃止論者の理解不足の点である。
フランスと違い天皇と国民は常に一体だった。
戦後になって無理やり引き離そうという勢力が出てきた。

それはソ連、コミンテルンによる共産主義
日本人の死をも恐れぬ強靭な精神を知ったアメリカによる政策であった。
アメリカは二度と日本が立ち上がれないように
天皇の神格を捨てさせ、日本人を骨抜きにして精神的弱体化を狙ったのだ。

いずれにしてもアメリカの目論見は失敗に終わった。
終戦記念日は屈辱の日でもなんでもない。
国体の力を再認識し、それを守ってきた先人たちに感謝する日である。
そして日本人であるからには天皇と皇室の歴史を正しく認識するべきだ。
日本が日本である最大要因「皇室」において他ならないからである。

Imperial Seal of Japan
菊花紋章

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