お久しぶりです。
6月19日、アメリカとイランは停戦の覚書を交わし、
事態は収束に向かいつつあるように見えます。
イラン側の提案をアメリカ側が飲んだような内容で
アメリカ、イスラエルが当初目論んだイランの体制転換はならず、
現状では、この戦争はアメリカ、イスラエルの戦略的敗北です。
イランはホルムズ海峡の封鎖と言う強力な対抗手段により、
革命イランを防衛する事に成功しました。

しかし、このままイスラエルが諦めるとも思えませんし、
今後も虎視眈々とイランを狙い続けるでしょう。
イラン核合意を始め、様々な約束を反故にして、
最高指導者であるハメネイ師を殺害したアメリカやイスラエルを
イランが信用するはずもなく、
実際に停戦合意に至るまでも
イスラエルは停戦違反のレバノン攻撃を実施し、
イランがホルムズ海峡を再封鎖したたため、
トランプ大統領も停戦交渉を妨害するイスラエルを批判する展開にもなりました。
アメリカとイランが互いに停戦違反として
限定的な攻撃の応酬を行った事もありました。
ホルムズ海峡の封鎖は本当に解除されたのか?停戦合意は守られるのか?
昨日の報道が今日には変わっていたりと、
イラン情勢は混沌を極めており、
なかなか安定せず、ブログの更新も止まっていました。
米中首脳会談とシャングリラ会合
その間にも5月には1カ月延期されていた
トランプ大統領の訪中がありました。
トランプはイラン情勢に注力するあまり、中国に対する圧力を弱めており、
台湾問題について何らかのディールをした疑いを持たれています。

米中首脳会談後にシンガポールで行われた
世界最大級の安全保障会議シャングリラ会合でも、
アメリカのヘグセス長官による演説において
昨年まであった台湾の言及や中国への強い警告がありませんでした。
そして、中国はこの会合の最中にも
「新型軍国主義」という新しい定義で
世界に向けて日本批判を繰り返しました。
背景には九州熊本県への長射程ミサイルの配備や
あぶくま型護衛艦のフィリピンへの輸出などがあります。

(出典:防衛省 (Ministry of Defense))

(出典:Sengoku2501)
ここで活躍したのが小泉防衛大臣でした。
これまでのヘグセス長官との個人的友好関係を活かして、
アメリカのアジアへの関心が弱まるのではないかという
同盟国の疑念を払しょくするべく
ヘグセス長官の演説後、真っ先に直接質問する起点を利かし、
自身の演説では得意の英語で、中国による新型軍国主義との主張を真っ向否定、
よどみなく日本のこれまでの平和主義と国際貢献の取り組みについて述べ、
中国代表団からの意地悪な質問を返り討ちにしていました。

対立点があったとしても実際に会って話すことが大事だと
W杯で対戦を控えるオランダのディラン国防大臣との和やかなやり取りを見せた上で
中国の国防相が2年連続で会議を欠席している点を突き、
日本は常に対話にオープンだが、
中国が裏で事実に基づかない日本批判を展開し、
面と向かった対話を拒んでいるという図式を世界に示しました。
この会議での真の主役は日本だったでしょう。
アメリカの影響力低下が表面化する中において
アジアの安全保障における日本の関与は
地域の安定に欠かせない要素になりつつあります。
武器輸出解禁と集団防衛体制
ロシア・ウクライナ戦争やパレスチナ・イスラエル戦争、
イラン戦争など相次ぐ戦争はエネルギー価格の高騰やナフサ不足など、
現在進行形で国民生活にも影響を与え続けています。
こうした国際情勢の変化を受け、
日本でも殺傷兵器を含む防衛装備品の輸出へと
政策転換が進みました。
同志国への防衛装備品の移転はただ売って終わりではなく、
その後のメンテナンスや関連装備の補充、機器のアップデートを含む、
大型で継続的な外貨の獲得となるだけではなく、
生産ラインの強化が日本の防衛力向上、同盟関係の強化へと繋がるものです。
これは中国や北朝鮮という現実的脅威を前に
もっとも合理的な判断と言えますが、
これまでの専守防衛の考えからは大きな転換となります。
この先にはもちろん9条を含む憲法改正があります。
これは日本が自主的に変わったのではなく、
外部環境によってもたらされたものであることは明らかで、
ヨーロッパから中東、イランへと波及してきた戦争の波が
我が極東へ近付いている現実を映し出すものです。
そもそも、この自ら課した専守防衛という枷は
アジアで影響力を拡大する中国にとって有利に働いていました。
だからこそ、日本が専守防衛の枠組みを見直し、
敵基地攻撃能力の保有や武器輸出に進む、
戦後の安全保障体制から脱却する動きに対して、
中国は過剰な反応を示すのでしょう。
第二次大戦はほぼ日本一国で戦った訳ですが、今は違います。
アジアには価値観を共にする仲間がおり、
シャングリラ会合でもベトナム、フィリピンなどが
中国を批判し、日本を支持する演説を行いました。
こうした同志国と協力し、
サプライチェーンの強化と集団安全保障体制を確立することで
台湾侵攻を始め、戦争を起こそうという意志を挫くべきです。
陸続きのヨーロッパでは
ロシア隣接国家で、じわりじわりと戦争が侵食しつつありますが、
ウクライナが奮戦し、なんとか持ち堪えている状況です。
日本は島国であり、上陸作戦は容易ではないですが、
現代の戦争は武力を用いた戦争以外にも情報戦、認知戦など
ハイブリッド戦となっており、
もはや戦時と言っても過言ではありません。
日本は文字通り、アジアにおいて戦争の波を止める防波堤となるべきです。
従来の一国平和主義を続けていれば、簡単に戦争の波に飲まれてしまうでしょう。
世界に植民地が広がっていた19世紀、日本は鎖国をしていました。
日本にその波が押し寄せた時に、
日本は国の在り方を変え、明治維新を断行し、その波を打ち返しました。
昨今の世界情勢はその頃と非常によく似ています。
日本にその役割を果たせるかどうかが、
今後のアジア全体の平和と安定を左右することになります。



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